- 社会保険労務士事務所に実務経験なしで転職できる?
- そもそも「実務経験」とはどのくらいの範囲のスキルのこと?
- 未経験採用の場合、年齢は評価に関係ある?
「社会保険労務士の資格は持っているけど、実務経験がまだない」という方にとって、
未経験でも転職できるのか(採用されるのか?)はかなり気になる問題ですよね。
この記事では「社会保険労務士資格は持っているけど、まだ社労士としての実務経験がない人」が、
未経験から社労士としてのキャリアをスタートする方法を紹介します。
社会保険労務士事務所の仕事について、未経験者の方からよく聞かれる質問と回答も紹介していますので、参考にしてみてくださいね。
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社会保険労務士事務所に実務経験なしでも採用されるには?
結論から言うと、実務経験なしでも社会保険労務士事務所に転職することは可能です。
(私も実務経験なしから始めて、社会保険労務士事務所に転職しました)
社労士資格はもちろん合格しているのが望ましいですが、
まだ資格なしの人でも十分に採用候補になることは可能ですよ。
以下、最短で社労士として働き始めるための具体的なコツを紹介しますね。
1. 事務指定講習を受ける
実務経験のない方は、事務指定講習を受けましょう。
事務指定講習を受けると、2年以上の実務経験と同等以上の経験があると認められます。
お勤め中の方でも、今のお仕事を続けながら、事務指定講習は受講可能です。
私も社労士試験合格後、事務指定講習を受けました。
具体的な事例を使って、どのような申請が必要か、どの書類に記入すればいいのかを実際に体験できます。
事務指定講習受講後は、実務経験がないという不安が軽くなりました。
くわしく知りたい方は、下記をご覧ください。
2. 規模の小さい社労士事務所を受ける
実務経験がない方は、規模の小さな社労士事務所の求人を探すのもおすすめです。
規模の小さい事務所では、慢性的に人手不足の事務所が多くあります。
また、実務経験がなくても、人柄重視で真面目に取り組める方を採用する傾向があります。
私が勤めていた事務所では、繁忙期前に求人を出していました。
社労士事務所の繁忙期は主に年間3回です。
- 3〜4月
- 6〜7月
- 12〜1月
実務経験がない場合の年収は400万円(月収29万円)です。
3. 他士業(税理士事務所など)の社労士部門も狙ってみる
他士業事務所の社労士部門に転職することで、
社労士としてのキャリアをスタートする方法もあります。
もっともメジャーなところで言えば税理士事務所ですね。
近年では、労務も手がけるワンストップサービスを展開している税理士事務所が多くなっていますので、社労士への採用ニーズがあるのです。
(いつも相談している顧問税理士さんに、社員の労務管理もお願いしたいというクライアント企業は多いので、そこから社労士も、という流れになることが多いです)
>>優秀なのに低年収な社労士…になりたくない人が知っておくべきたった1つのこと
【実務未経験者むけ】社労士事務所の仕事でよくある質問
1. 社労士の「実務経験」とはどの程度?
これまで実際に勤怠管理や労務管理、
給与計算を担当していた方は「実務経験あり」です。
労働保険、社会保険の書類を作成していた方も「実務経験あり」となります。
社労士事務所で採用を決めるとき、所属していた部署名は関係なく、どんな仕事を担当していたかが重要です。
もし、短い期間でも実務に携わっていたら、実務経験ありとアピールしましょう。
2. 社労士事務所では学歴はどう見られる?
私が勤務した社労士事務所では、学歴による待遇や仕事内容での違いはありません。
所長は一流大学出身ですが、学歴にこだわりがない方でした。
主婦でも、社労士資格がなくても、人柄重視で採用しています。
学歴や年齢に関係なく能力主義で、その人ができる仕事を振り分ける体制でした。
3. 年齢は若いほど有利?20代でないと厳しい?
社労士事務所では、若い方の方が採用されやすい傾向があります。
20代の社労士試験合格者が少なく、「若さ」が大きな強みになるからです。
30代で社労士事務所に勤めたい方は、自分のスキルや経歴を見つめなおしてください。
これまでの社会人経験の中には、自分の強みや誰にも負けない得意なことが必ずあります。
自分の強みを見つけて、社労士事務所にアピールしましょう。
4. 社労士事務所の採用で有利になる職歴は?
社労士未経験でも、ITに強い方は有利でしょう。
社労士事務所のなかには、ブログ運営や公式LINEを開設している事務所があります。
ITに強い方は、コンテンツ運営を任せられるため貴重な人材となるでしょう。
このほかにも、営業スキルのある方は有利です。
社労士事務所では、常に新規顧問先の営業活動をしています。
営業職経験のある方は、前職で培った営業スキルを活かして、新規顧問先を獲得できるとアピールしてみてください。
5. 社労士事務所に採用されるにはコネは必要?
社労士事務所に採用されるのに、コネは必要ありません。
ほとんどの方は、ハローワークで求人を見つけて応募されます。
しかし、ハローワーク経由で入社された方は、「思っていたのと違うから」と、早期に退社してしまうことが何度かありました。
最近では、求人を転職サイトに出している事務所が多くなりました。
転職サイトを利用すると、キャリアの相談ができたり、面接のアドバイスなどのサポートを受けられます。
雇用のミスマッチを防いで、希望の転職を早く実現するために、転職サイトを利用してみましょう。
「社労士なのに給料が安い…」なんて事態を避けたい人が知っておくべきこと
社労士は国家資格として有名ですし人気の職種ですが、
↓実際には以下の2種類の社労士がいるのが現実です。
- ホワイトな環境で楽しく働ける社労士
年収600万円スタートの実務経験者や、未経験でも年収400万円スタートでていねいな新人研修からスタートできる社労士など - ブラック企業で搾取されまくる社労士
実務経験5年以上なのに年収400万円台だったり、未経験の新人なのに職場で放置され「新人はお荷物あつかい」で疲弊している新人社労士や勉強中の社労士志望者
特に、初めての職場としてブラック企業やブラック事務所を選んでしまい、
ろくに仕事を教えてもらえずずっと放置され、
やる気を失って社労士という職業そのものを辞めてしまう…
という悲惨な末路をたどる社労士志望者は少なくありません。
↓実際の社労士求人で見るとこんな感じですね。
同じ「未経験OKの求人」であっても、
入社後に稼げるお給料がまったく違います。
あえて2つ目の、条件の悪い求人に応募する人はいないでしょう。
↓実務経験者向けの求人でもこんな感じ。
募集している人材像はほぼ同じですが、
稼げるお給料の額がぜんぜん違います。
こちらもあえて2つ目の求人を選ぶ人はいないでしょう。
注意していただきたいのは、
「優秀な人=ホワイト環境」ではないことです。
とても優秀でまじめに一生懸命頑張っているのに、
年収がなかなか上がらずしんどい生活している社労士…ってたくさんいるんです。
どうせ働くならホワイトな環境で、
やりがいを持って働きたいですよね。
お給料も少しでも高い方が良いに決まっていますし。
なぜ、ホワイトな社労士とブラックな社労士に分かれてしまうのか?
なぜ、こんなふうに差が生まれてしまうのか?ですが、
これは完全に「どういう企業や事務所に所属して働くか?」による違いです。
つまり「自分の会社や事務所がもうかっているか?」の違いですね。
社労士は、営業マンのように「自分で売上を取ってくるような仕事」ではありません。
勤務先企業の業績に応じて、給料やボーナスが決まる職種です。
あなたが社労士としてどんなに優秀であったとしても、
応募先の企業や事務所がもうかっていなかったら、
お給料はいつまでたっても安いまま…になってしまうんです。
逆に言えば、仕事の能力にあまり自信がなかったとしても、
転職先の選択が正しくて、
ホワイトな社労士になれるケースもあるわけですね。
実際、ブラックな社労士事務所で年収300万円で働いていたけれど、
業績の良い企業の人事総務に転職していきなり年収500万円にアップする(年収1.5倍以上にアップ)なんてことは普通にあります。
社労士という職種は「どういう会社や事務所を勤務先に選ぶか?」の選択がものすごく大切であることを知っておいてください。
いますぐは転職できない人もやっておくべきこと
今すぐは転職する気はない/いろいろ事情があって転職活動を始めることはできない状況の人も、
社労士求人専門の転職サイトへの無料登録だけは早めにやっておきましょう。
日常生活や現在の仕事のストレスや疲労が限界までたまってくると、
転職サイトに登録する気力すらなくなるものです。
(精神的に余裕のあるタイミングでやっておく方が良いです)
これをやっておくと、ホワイトな求人を見逃してしまうリスクが避けられますよ。
転職活動って恋愛と同じで「良い求人にたまたま出会えるか?」で決まってしまう部分も大きいですから、
転職活動の情報リサーチはなるべく早い段階から始めておくようにしましょう。
ものすごく仕事が優秀なのに、
転職活動の情報リサーチが足りなくて、
ブラックな働き方を選択してしまう社労士って、
まだまだたくさんいるのが現実です。
この記事を読んでいるあなたはそういう悲しい状態にならないように、
転職サイトを使って日常的に情報リサーチをしておくようにしてください。
いい意味での「逃げ道」を確保しておくのが大切
転職サイトから送られてくるおすすめ求人を日常的にチェックして、
良さげなものが出たらそのつどブックマーク保存しておきましょう。
転職活動のなるべく早いタイミングからこの作業をやるくせをつけると、
「もし、今の職場がどうしても辛くなったら転職もある」
という選択肢を確保することができます。
いい意味での「逃げ道」を確保できますから、
今の生活や職場のストレスが限界になる前に、
「転職」という対策を打つことができるんです。
上でも見たように、転職活動は「良い求人との出会い」で決まってしまう部分も大きいです。
どんなに優秀な人でも、たまたま転職活動を始めるタイミングが遅くて、
少ない選択肢の中から応募先を選ばざるを得ず、
結果としてブラック企業やブラック事務所に転職する…
という事態になってしまうリスクがあります。
こうしたリスクを避けるためにも、
精神的/体力的に余裕のあるタイミングで転職サイトを使い始めて、
おすすめ求人が自動的にメールで最速で届く仕組みをつくっておきましょう。
転職サイトは誰でも無料かつ匿名で使える便利なツールなので、使わない手はありません。
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