Open your mind!
「英語なんてほとんど喋れないのに、留学することになっちゃった。どうしよう…?」
目の前が真っ暗になったような気持ちで渡航の日を迎える留学生を何人も見かけてきました。
けれど、「海外からやってきて まったく日本語が話せない外人」というのはけっこう普通に見かけるような気がします。
彼らはぜんぜん心細そうには見えませんが、この違いは何なのでしょうか?
実は彼らは「話す」などということにはまったく固執していません。
「話せないなら、別の手段で意思の疎通ができればよい」と合理的に考えているのです。
日本人はどうしてもすぐに「言葉を話せる・話せない」にこだわり、「話せない=何もできない」と閉鎖的に思い込んでしまいがちです。
また「失敗したらどうしよう。恥をかきたくない。笑われたら恥ずかしい」などと自分の殻に閉じこもろうとします。
海外では言葉より先に、出会った人々に心を開くことの方がよほど大切です。語学留学とは語学を学ぶために海外に行くこと。英語が話せるのならそもそも語学留学など必要ありません。
何をしに行くのか?
ニューヨークに語学留学に行ったある女性は、3ヶ月の滞在期間中日本人生徒だけの学校で英語を学び、日本人客ばかりが来るレストランでアルバイトをして帰ってきました。当然、帰国したとき彼女の英語力はまったく向上していませんでした。
カタコトでも、知っている単語の羅列だけでも構いません。
とにかく言葉の通じない人達とたくさん接して、少しでも多く意思を通じさせようとすること。その努力が確実にあなたの英語力とグローバル・バイタリティを磨いてくれます。
人々の助けを借りにいく旅
お腹がすいたらお腹を押さえて悲しそうな顔をし、頭が痛い時は頭を抱えて痛そうな顔をする。赤ちゃんが言葉を覚えるときは、みんなそのように意思表示して周囲の助けを借りながら少しずつ言葉を修得します。
言葉も文化・習慣も違う国に行くということは、誰でも赤ちゃんになるのと一緒です。
日本語がわからない外人が日本で困っていたら、あなたはなんとか相手のことを理解し手助けしようとするのではないでしょうか。それはどこの国でも同じなのです。
旅とは見知らぬ人々の助けを借りること。そのためには恥ずかしがらず引っ込まず、素直な自分を表現して失敗を繰り返しながら成長する勇気を持ちましょう。
You’ve got to keep your mind wide open.
トラベル英会話の例文集を持ち歩き、必要な場所を指でさす。電子辞書や辞書を持ち歩き、必要な単語を指し示す。ガイドブックで行きたい場所の写真を指し示す。
このように、ボディランゲージの他に出来るコミュニケーション手段はいくらでもあります。
「話す→意思を疎通させる」に発想を逆転できれば、英語力はなくても友達も作れますし日常生活も何とかなるものです。
かといって「それなら英語なんてできなくてもいいや」では困るのですが…。