ここでは「外資系企業の面接を受ける」という設定で、英語による採用面接を受ける場合の注意点をまとめて解説しています。
第一回目には「あいさつ~志望動機編」を書きましたので、第二回目は「この会社でやりたいことを説明する」というところにポイントを置きます。
この会社でやりたいことは?
一般的な日本企業の面接では、「あなたは当社でどんな仕事をしたいですか?」という質問が必ずありますが、実はアメリカや日本の外資系企業ではあまりこうした質問は一般的ではありません。(ただし後述するような違う形の質問で、結局は同じことを答えることになります)
なお、明確なビジネスプランやビジョン、アイディアがある人はレジュメを提出する際にプランニングシートとして添付しておいた方が確実に検討してもらえます。面接の際にはそれを簡潔かつ魅力的に補足説明しましょう。
なんで雇わなきゃなんないの?
アメリカの企業や日本の外資系企業の採用面接で一番ポピュラーな質問は、
・Why should we hire you?
というものです。
直訳すると「なんであなたを雇わなきゃならないの?」です。
もし日本企業の新卒の面接で面接官からいきなりこう言われたら、泣いて帰ってしまう学生もいるかもしれません。しかしビジネス英語ではこうしたズケズケとした表現がむしろ一般的です。
これを意訳すると「あなたを雇うことによって、当社にどのようなメリットがあるのか説明してください=自己PRをどうぞ」ということです。「論理的に説明できる」ということがポイントですから、ひるまず対応しましょう。
解答は章立てをして簡潔に
Why should we hire you? に対しては、自分の美点や長所を箇条書き風に並べて答えていきます。ひとつずつ指で数えてみせるというアピール方法もあるでしょう。
・I’m always punctual, rarely take time off, and always come well-prepared and ready to go.
これは、「私は几帳面で勤勉だ」ということをまとめて畳みかけています。I’m always punctualだけでは弱いので「滅多に休まないしいつでも用意周到、準備万端」と言葉をかぶせてアピールしています。日本語だとちょっと赤面してしまいますね。
・I can grasp the point of the issue quickly
(私は物事の本質を素早くつかめます=カンがよく冴えています)
日本では「地頭がよい」という表現がよく使われますが、英語ではこのような言い方がポピュラーです。同様の意味でI’m a quick learner.(私は学習能力が高い)という言い回しもあります。
・I’m very confident that I can be a success with this company.
(私はこの会社で成功できると完全に確信しています)
confidentはただでさえ強い表現ですが、そこにveryを重ねてさらに強調しています。英語には程度の違う類義語が多く、その中で一番強いボキャブラリーを使った後にさらに強めたい時にはveryを使います。特に口語ではよく見かけます。
英語の自己PRとは要するに選挙演説か商品コマーシャルのようなもの。「遠慮せず徹底的に自分という商品を売り込め」ということに尽きるのです。
【書籍紹介】
採用される英語面接 対策と実例集
外資系企業の面接を英語で受ける あいさつ~志望動機編
世界に名高い日本のマンガは?